更新日:2020.01.31
執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人
こんにちは、健療院グループ 総院長の鈴木です。
今日は脳の興奮についてお伝えします。
脳は運動で鎮まる。その理由は...
不眠・不安・あせり・落ち着かないなどの症状がある方、これらの症状がある方は脳がかなり緊張しています。
そのため、脳を安らげることが必要になります。
脳が安らぐ方法は呼吸と運動になります。
今回は、運動をするとどのように脳が安らぐのかをお伝えします。
理屈を知ることで運動の本当の大切さを知り、なんとなく「運動を始めてみようかな~」と思えるかもしれませんね。
不眠・不安・あせり・落ち着かないなどの方は、交感神経の働きが非常に高まっています。
そのため、交感神経の働きを鎮める必要があります。
そのためにはどうしたらいいのでしょうか。
腹式呼吸や瞑想などもいいのですが、一番手軽にできるのは体を動かすことです。
では、なぜ体を動かすといいのか?
体を動かすということは、筋肉を動かしていることになります。
運動をすることで、筋肉にある「筋紡錘(きんぼうすい)・腱紡錘(けんぼうすい)」が刺激されます。
これらは、筋肉の長さが変わったり、緊張度が変わったりするとそのことを小脳に伝えます。
小脳は、それらの信号を受け取り、体がスムースに動くような指令を送ります。
よく「運動神経がいい」という言い方をしますが、専門的に言うと「小脳の機能がいい」ということになります。
実は、この小脳は運動だけではなく、脳全体の働きを鎮静させる機能も持っています。
そのため、小脳が動き出すと数分から数時間後に、脳全体が静まり安らいできます。
当然、自律神経も鎮まりますので、交感神経の高まりも鎮まり、安らぐ神経である副交感神経が働き始めるのです。
今までに、運動の習慣がないと「運動する」ということに何かハードルの高さを感じてしまいますが、体を動かせば何でもいいのです。
そのため、掃除をすることも運動です。
一心不乱に掃除をすると、気分が爽快で落ち着くことがありますよね。
これは、掃除してきれいになり気分がいいというのもありますが、実は、筋肉を動かすことで小脳が活性化し、脳の興奮が鎮まることで不安やあせりなどが改善し、気分が良くなってくるのです。
もちろん、この状態なら気分よく眠ることもできますので、不眠も改善します。
今まで述べたように小脳は筋肉と深く関係するため「体の脳」といえるでしょう。
一方、「頭の脳」といえるのは大脳です。
この頭の脳である大脳は約1300gあります。
小脳はたったの130gと10分の1です。
しかし、それぞれの脳を広げてみると、その面積は大脳が800㎝²で小脳が500㎝²になりますので、1g当たりの面積は小脳の方が大きいのです。
神経の数も実は小脳の方がたくさんあります。
つまり、人間的な知性や思考などをコントロールしている大脳よりも筋肉をコントロールしている小脳の方がたくさん働いているのです。
健療院グループでは、体から心をアプローチすることを行っておりますが、この脳の働きからも重要なことなのです。
体を治さなければ、知性や思考は正常に働かなくなってしまうのですね。