更新日:2021.04.23
執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人
私たちは、周りに反応しながら生きています。
実はこの「反応」が自律神経に負担をかけ、症状を作っていることがあります。
私たちは、暑かったら汗をかき、明るかったら瞳孔を縮め、手に何か当たれば手を引っ込めます。
これらは生まれ持った反射です。
そのため、止めることは難しいですし、止める必要はありません。
問題は、今まで生きてきた間に体得した反応です。
例えば...
といったものから...
つい考えてしまう...と辛いですね。
などです。
これらは反射のようになっていますので、自分の意思とは関係なく、「つい」反応してしまうことってあると思います。
反応しつづけるのは疲れるだけ
体に症状が出ているときは、体のエネルギーが少なくなっているので、できるだけエネルギーを節約したいのです。
ところが、周りのできごとに反応してばかりいると、エネルギーを無意味に使うことになり、症状の改善を止めてしまいます。
自律神経にも負担がかかります。
そのため、「周りに反応しない」という能力を少しずつ身に付けていくといいでしょう。
「反応しない方がいい」ということはお分かりいただけたかと思います。
問題は「どうするか?」ですよね。
反射的な反応は、無意識に行っているため、意識しないと止めることはできません。
つまり、反応しないようにしていることを意識することが重要です。
例えば、「つい完璧にやろうとしてしまう」という反応を止めようと思います。
この場合、何かをわざと不完全で終わらせます。
洗い物をしているときにお皿を一枚残すとか、洗濯物を干しているときに途中で休憩してみるとか。
また、何かを完璧にやろうとしてしまっていると気づいたときに、いったん手を止めるのもいいでしょう。
周りに反応しないと楽♪♪
これを継続して行っていきます。
そもそも完璧にやってしまうことも、最初は意識的に行っており、継続したために無意識に行うようになったのです。
そのため、「完璧にやらないこと」を継続して行い、それを無意識でもできるようにするのです。
この時、
「もう二度と完璧にやれなくなったらどうしよう...」
「だらしない人間になったら困る」
と思う方もいるかもしれません。
しかし気にすることはありません。
一度、無意識にできるようになった能力は、神経システムができあがっているので、簡単にできなくなることはありません。
自転車に乗れる方は、数年間自転車に乗らなくても自転車に乗れます。
もちろん、昔よりちょっとばかりヘタかもしれませんが、少し乗り続ければ元に戻ります。
ストレスを少なくして生きていくには、常に選択肢を多くしておくことが重要です。
完璧にもできるし、完璧にやらないこともできる。
どちらにするかは、その時の状況により選択する。
症状に困っている方や生きることに疲れた方は、「反応しない練習」をしてみてはいかがでしょうか。