更新日:2017.08.03
執 筆:整体師 角道征史
好転反応=いい方向に変わってきたときに出てくる反応
さて突然ですが、「好転反応」ということばを耳にしたことがあるでしょうか?
いろいろなマッサージや整体、カイロプラクティックなどに行ったとき、または健療院に初めて来院されたときに聞いたことがあるかもしれません。
本来の意味としてはその字面どおり、いい方向に変わってきたときに出てくる反応、というものです。
多くの場合、いつもとは違うだるさや痛みなどという形で現れることが多いです。
これは、技術が未熟で悪くさせてしまったとか、グイグイ押しすぎて揉み返した、などへの言い訳なんかでは決してありません。
当院に来院される患者さんのようにつらい症状を抱えている場合、多くは限界を超えるところまで頑張りすぎてしまっているので、筋肉がこり固まりすぎて、感覚がマヒしてしまっていることがあります。
「昔は肩こったけど、最近はつらくないわね」なんてことありませんか?
これはつらくないからOKってことではありません。
初めのころは「固くなりすぎていますよ!負担がかかっていますよ!」と体からのサインが出ていたのに、限度を超えて固くなりすぎると、そのサインを伝える神経まで阻害されて感覚が伝わらなくなってしまうんですね。
つらくはないですが、状態としては悪化してしまっています。
こうした状態で施術を受けると、固くなった筋肉が和らいで感覚が正しく伝わるようになり、結果として好転反応としてつらさを実感してしまうという場合があります。
また施術を受けることで、体は回復モードになります。
すると好転反応として眠くなったり、だるくなったりもします。
これは体が回復させようとしているので、とてもいい反応なんですね。
上記でお話した好転反応とは違い、体や心がつらくなってしまうまで、限界を超えてがんばってきた方が多いので、施術を受けてちょっとでも楽になると、ついやりすぎてしまうというケースも頻発します。
そして施術して次に来院されたときに、前回よりもつらい!などと訴えられるんですね。
「そんなバカな!」と思い、よくよく話を聞いてみると、楽になったので、いろいろやってしまったという場合がほとんどです。
頑張り屋さんが多いので、ちょっとでも楽になるとついついやりすぎてしまうんですね。
こうしたとき、一度楽になったのにまた辛くなったというギャップのせいで、前より状態は良くなっているのに、まるで悪化してしまったかのように感じてしまうということも多いんですね。
痛いとかつらいという感覚は、それ自体は不快なものですが、負担がかかりすぎているということを、伝えようとしている体からのサインなんです。
負担がかかりすぎて動けなくなったり、死んでしまうのを防ぐための自己防衛システムになります。
つらいということを意識してしまうと滅入ってしまいますが、体が良くなろうとしているんだとプラスに捉えることが大切です。
一喜一憂せずに、楽になったとしても、やりすぎ注意の心構えでいきましょう!