筋肉と日本人らしさ

更新日:2019.07.26

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

今回はいきなり変な題名で始めてみました。笑


社会性が筋肉の緊張に?

筋肉と日本人らしさが、つながるとは思えない人も多いのではないでしょうか。
でも実は、大いにつながるのです。
ここでいう日本人らしさとは、「社会性」のことを表しています。
では、社会性とはいったい何でしょうか?

Wikipediaにはこう書かれています。
「人間関係を形成し、円滑に維持するための社会生活を送る上で欠かせない特質である」
この「社会性」という特質と「筋肉」という解剖学的な一つのパーツが、つながりを持っているのです。

人間は本来、野生の力があります。
野生の力とは、自分を大切にして生き抜く力です。

敵が来れば逃げたり戦ったりして自分を守ります。
子供や卵など、大切なものを守るためには、相手を威嚇し、攻撃を加えたりもします。
お腹が空けば何かを食べます。
つまり、自分の欲求を素直に満たそうと動きます。

人間は生活していく上で、自分の欲求を素直に満たす行動はそうは出来ません。
自分が上司に叱られているときに、逃げたり戦ったりすれば問題が起きます。

このように「社会性」を身に着けるには、自分の欲求を抑え込まないとなりません。
実は、この自分の欲求を抑えるときに筋肉が使われるのです。

筋肉をぐっと緊張させ、自分の欲求を我慢し社会性を保とうとするのです。
分かりやすい例でいうと、怒りたいけど怒れない人を想像してみて下さい。
その人は、歯を食いしばっていたり、肩をいからしていたり、手を握りしめていたりしていませんか。
これらは全て筋肉を緊張させて、自分の欲求を抑え込んでいる状態なのです。

実は、欲求とは自分の「野生の力」であり、「自律神経」の力です。
もっと簡潔に言うと「生命力」なのです。

つまり、自分の欲求を押さえ込んでいるということは、自分の自律神経の力や生命力を押さえ込んでいるということなのです。
我慢すると疲れるのは、自分の生命力(というエネルギー)を押さえ込むのに(また)エネルギーを使っているからなのです。

更に、社会性を保ちすぎると筋肉の緊張が常態化して、我慢してない時まで筋肉が緊張してしまいます。
そしてその緊張は脳に伝わり、脳が興奮して眠れなくなったり、不安になったりしてしまうのです。
これが悪化するようにして、うつやパニックなどになっていきます。

だからといって自分の欲求を満たすことばかりやっていては、社会でうまく生きていけません。
社会性を身に着けることもやはり重要です。
そこで、自分の欲求を押さえ込むときに緊張させた筋肉を意識的に解放させる必要があります。


筋肉を動かしましょう

俗にいう「ストレス発散」というものは、この緊張して硬くなった筋肉を動かして緊張をほぐすことを言います。
そのため、ストレス発散には筋肉を動かす必要があるのです。

例えば、ストレス発散にゲームをする方もいるでしょう。
しかし、ゲームでは体を動かさないので、自分ではストレス発散したつもりであっても、筋肉的にはストレス発散にならないのですね。
すると、ストレスが溜まり、いつしか病気になってしまいます。

「ストレス発散」ということをメインに考えた場合、緊張した筋肉を動かすことが大事になります。
運動が体に良いということは、こういうことでもあるのです。


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