なかなか気力体力が回復してこない方へ

更新日:2017.10.13

執 筆:整体師 佐藤優

休職して休んでいるのに回復してこない。
やらなければいけないことがあるのに1日中ぼーっと過ごしてしまう。
このような状態で焦ってしまったり、不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

先に結論を言いますが、
こういった方は、実は、休み切れていないんです。

  • やらなければいけないこと
  • 求められていることができないこと

こういったプレッシャーと常に戦っているので、体を横にして休んでいても、頭が休み切れていない状態なんですね。

責任感が強い方や、~しなければ!と元々エネルギーがあった方などが陥りやすい傾向にあります。

必要なのは、一旦こういった気力体力が回復してこない状態になった場合は、「何はともあれ今は休む」ということを意識的に選ぶことが大事になってきます。

「今は休むことが仕事」ぐらいに思って、しっかりと体と頭を同じ方向に向けて良い休息をとることです。
休む!という選択を勇気を持って選ぶのです。

横になっていると、またやらなければいけないことが頭をよぎり、できない自分が情けなく思えてくるかもしれません。
その都度、「今は休むんだよ~」と緊張した体と頭を切り替えるのです。

観念して休むこと。
「観念する」というと負けるというイメージもありますし、本当に観念しても大丈夫なのかな?と心配にもなる方もいると思います。
でも、体に出てしまった症状は勝ち負けではないんですね。

体は今よりも良くなることしか考えないので、症状を出しているのは良くなる過程の一部なのです。
そこでこちらが一方的に体に勝負を挑むと、体は、「あれ?症状出してるのに休まないのかな?休まないと今以上に悪くなるから、もっと症状出さなきゃ!」と、更に症状を出してくるのです。

「参りました!休みます。」と体と頭に言ってあげてください。
もう、白旗です。

「元々、頑張り屋さんですね。」
患者さんにそう言うと、「いやいや」と言われてしまいます。
今は自分で満足する結果を出せていないと思っていますが、心ではなんとかしなきゃ!と焦り、もがいて頑張っていることは確かなのです。
こういった意味で、やはり頑張り屋さんです。

その焦りやもがきを一旦やめるんです。
極端なことを言えば、良くなろうとすることをやめるんです。
つまり、自分の体の治癒力にしっかりと身を委ねるということです。
これが、しっかりと休むということなのです。

私たちは、呼吸や食べたものを消化吸収する、心臓を動かす、など当たり前なことでもエネルギーが使われています。
体が重い、気力が出ないという方は、エネルギーがこう言った生命維持でギリギリの状態です。
そこに、やらなければならないことや焦りや不安などで、さらにエネルギーを使ってしまってはなかなか回復してこないのは想像できると思います。

しっかりと休んで、気力体力に余裕が出来れば、必ず体と頭は働き始めます。
今は頑張りを一旦手放してしっかりと休むことは、今までとは違うやり方なので、初めは戸惑うかもしれませんが、少しずつで構いません。

なかなか思うように回復してこない方。
今はただただ、ご自身の治癒力に任せて、しっかりと休むことをお勧め致します。


(C) 1996 健療施術院