絆・繋がりを持つということ

更新日:2019.05.10

執 筆:整体師 佐藤優

今回は少し人間臭いお話です。
苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、大事なことですのでお付き合い頂けると嬉しいです。

私たちは誰かと心を通わせたいと思うものですね。
分かって欲しい!認めて欲しい!分かってあげたい!認めてあげたい!
こういう繋がりを求める思いがあるものです。
繋がりを感じた時に「良かった!」と、充実感や生きている実感を感じます。

絆や繋がりには、大切な2つのメリットがあります。
1つ目は、繋がりを持っていると自分に「支え」がある状態ですので、自分が安定すること。
2つ目は、人を「支える」という事で、自分の意味や価値を感じる事が出来ること。
この「支え・支えられ」という人との繋がりの中で、自分の存在を確かめる事が出来るんですね。

人を信用出来ず孤独を選んでいる人。
嫌われるのが怖くて良い自分を演じているが、心では信用していない人。
人の裏を読んで、なるべく関わりを持たないようにしている人、など、

こうして他人との繋がりを持たないということは、

  • 「支えがない」ことで自分が不安定
  • 「支えられない」ことで、自分の意味を見出せない

という、2つのデメリットを請け負うことになります。

私の心の中にも「人は信用ならぬ」という前提が築かれていた時期がありました。
このように孤独を感じる状態では、

  • 何のために自分は生きているのか?
  • 生きている意味が分からない

という考えが、よく浮かぶようになります。

しかし、私はこの時期のお蔭で、今こうして直接人と1対1で関わる仕事をしています。
私の生きている意味は、やはり人との繋がりで感じることが出来ると気付いたからです。

これは、私に限っての話ではありません。
自分の存在を見出すのは、他人との関わりの中からです。
人との繋がりの中で見つかるものです。

仮に本当に自分一人だけだとしたら、「何のために自分は生きているのか」という問いの答えは出てくるでしょうか。

本来、仕事も人との繋がりです。
全ての仕事は、他人の為になる事です。
他人がいるから仕事が出来、その仕事を通じて自分を感じる事が出来ます。

孤独感は、非常に強い生きにくさを私たちにもたらします。
人との繋がりは私たちにとって栄養であり、その栄養によって私たちは育ちます。

今、あなたは誰と繋がっていますか?
誰とも繋がっていないと思っていないでしょうか?
または、今の繋がりを当たり前だと思っていないでしょうか?
どのような人と繋がりたいのでしょうか?
本心ではどのように繋がりを持ちたいのでしょうか?

繋がりを持つということ。
それは私たちが生きていく上で非常に大切な栄養素です。
そして、繋がりを見直すことは自分を見直すことでもあります。

まずは現在の「繋がり(栄養状態)」を再確認することです。
そして、私たちにとって人と繋がっていくという事は、色々な良い事・良くない事を味わうことでもあります。
ですが一方で、「人との関係の中で私たちは自分の生き方を見出していく」ということも、忘れないようにしていきたいものですね。


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