更新日:2014.07.17
執 筆:整体師 佐藤優
自分でできる、めまいの対策と自己訓練法についてお話しています。
~ 「めまい」vol.2 ~
危険な随伴症状がなく、めまいが慢性化している人は三半規管の左右差が生じ、脳幹の前庭神経核の左右差を発生させてめまい(眼振)が起きています。特に前庭神経炎や突発性難聴などで前庭神経が障害されてしまった場合や、なんらかの原因で左右どちらかの三半規管に障害がある場合などです。
片方の前庭眼反射が悪いと健側(よい方)の小脳が代償をして、同側の前庭神経核を抑制し、左右差を減少させます。これを中枢性代償と言います。この中枢性代償を起こさせる訓練法があります。それが小脳トレーニングです。
目線を動かした時にめまいがする方向け
両方の親指を目線の高さまで上げて、目だけで親指間を20回往復する。
両方の親指を上下に60センチ位離して、目だけで親指間を20回往復する。
片方の親指を目線まで上げて、左右に動かしそれを目だけで10往復追う。
片方の親指を目線まで上げて、上下に動かしそれを目だけで10往復追う。
※首は動かさずに、徐々にスピードをあげて行ってください。
頭を動かした時にめまいがする方向け
片方の親指を目の高さまで上げて、首を左右に向いてもそのまま親指を見続ける。
片方の親指を目の高さまで上げて、首を上下に動かして、そのまま親指を見続ける。
片方の親指を目の高さまで上げて、首を左右に傾けて、そのまま親指を見続ける。
※脳に大きな負荷をかける高度なトレーニングなのでめまいがすることがありますが、中断するとトレーニングになりません。このトレーニングをしてめまいが起こったり気持ち悪くなったりする場合は、専門医にトレーニングを行っていいかどうか尋ねてください。
首が悪い人はゆっくり様子を見ながら行ってください。転倒防止の為座位で行ってください。
立った時にめまいがする方向け
中枢性代償を起こさせるには、視覚系・前庭系・深部感覚(足の裏)の3つの刺激が必要になります。このトレーニングで中枢性代償が起これば、動揺性・回転性のめまいが軽減・消失します。