いびき・無呼吸症候群は、自律神経の乱れが原因です

更新日:2023.04.27

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

すっかり「春眠暁を覚えず」の季節になってきましたね。

この春眠を邪魔するものとして、いびきや睡眠時無呼吸症候群があります。
これらの原因が実は自律神経のはたらきの乱れだということは、意外と知られていません。


いびきは本人の問題だけではない場合も

例えば、お酒をたくさん飲んだ後にいびきをかきやすいのは、お酒で自律神経のはたらきが乱れたからです。

他にも、ボクシングなど頭部への強い打撃後にいびきをかいて寝ていると危ないと言われています。
これは、自律神経が正常にはたらけないほど、脳がダメージを受けたと思われるからです。

ノドは開いたり閉じたりしている

いびきや睡眠時無呼吸症候群の話をする前に、空気の通り道について少しお話しします。

空気は、口や鼻から取り込まれますが、その後ノドや気管を通り肺に達します。

ノドのことを専門用語で咽頭(いんとう)といいますが、
上咽頭(鼻の奥)
中咽頭(口の奥)
下咽頭(これらの下部)
と分かれます。

この上咽頭部と中咽頭部の間には、軟口蓋(なんこうがい)という場所があります。
いわゆる「のどちんこ(口蓋垂)」があるところです。


のどちんこの周りは上に上がっているでしょうか?

実はここは筋肉で出来ていて、ものを飲み込んだりするときに使われます。

この軟口蓋の筋肉の緊張がなくなると、あおむけで寝た時に上咽頭や中咽頭の後部に垂れ下がってきて、空気の通り道をふさいでしまうのです。

いびきと自律神経

この軟口蓋の筋肉に適度に緊張を与え、垂れ下がらないようにするのが自律神経なのです。
具体的には迷走神経と舌咽神経といいます。

お酒をたくさん飲むと、これらの神経が麻痺してしまいいびきにつながりますし、頭部への強い打撃でいびきをかいている場合、この迷走神経や舌咽神経がはたらいていないと考えられます。

この2つの神経は「脳幹」という場所にあり、生命活動を行っています。
そのため、
 いびき=生命活動が正常にはたらいていない
と推測できるということなのです。

睡眠時無呼吸症候群もいびきと同じように軟口蓋が垂れ下がってきていることが考えられるので、自律神経が乱れていると推測されます。


ストレスに負け始めると睡眠時無呼吸症候群に

まずは病院で検査をしてもらい、軽症や「検査に異常がない」と言われた場合、自律神経のはたらきの乱れが原因かもしれません。

しかもいびきや睡眠時無呼吸症候群の場合、ストレスと戦っているというよりも、ストレスに負け始めているという状態です。

そのため、できるだけ早くストレスから遠ざかるようにした方がいいでしょう。


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