糖質制限がもたらす自律神経への影響

更新日:2020.07.10

執 筆:整体師 角道征史

こんにちは。
ここ半年でベルトの穴4つ分スリムになった角道です。

新型コロナウイルスの影響で思うように動くことができず、ストレスは溜まるわ、体重も増えるわで、宣言解除とともに体を動かそうかという方も多いのではないでしょうか。
過剰にストレスを与えることなく、無理せずにできればいいと思います。

糖質制限ダイエットとは

ご存知かとは思いますが、三大栄養素の糖質・タンパク質・脂質。
この3つの栄養素が、活動するためのエネルギーの素になります。

これは需要と供給の関係なので、動いて消費するよりも食べて補給するほうが多いと、脂肪という形で蓄えられてしまうのですね。
反対に供給量が少なすぎると、蓄えてある脂肪や筋肉(タンパク質)をエネルギーとして使っていきます。
その結果、どんどんやせていくというわけで、それを効果的に行うのが、いわゆる糖質制限ダイエットです。

糖質制限のメカニズム

先ほどのエネルギーを効果的に生み出すために必要なものは、水・酸素・三大栄養素の3種です。
そして、三大栄養素のなかでも糖質が最も効果的にエネルギーを生み出すことができます。
次にタンパク質、最後に脂質という順です。
この使いやすい糖質が優先的にエネルギーとして利用され、脂質などは余ると体に蓄えられてしまいます。

糖質制限ダイエットはこの原理を用いており、最初に利用される糖質の摂取を制限することで、蓄えられた脂質をエネルギーとして利用しやせるというメカニズムになっています。

糖質制限の自律神経への影響

糖質制限を推奨する人に、人類は何万年もの間狩猟生活で生計を立てて来た、だから糖質制限が人間にとっての自然な形だというように主張する方がおられますが、本当でしょうか?

糖質を簡単にエネルギーとして利用できるということは、そこに労力がかからないということです。
余計なコストがかからないということは、体にとっての負担が少ないということ。
つまりストレスが少ないということです。

これに対して、糖質の次にエネルギー効率の良いタンパク質でも、代謝に時間がかかりますし、その過程でアンモニアを生成するため、その処理をするためにエネルギーが使われてしまいます。

また脂質に至っては、エネルギー利用するためにタンパク質を必要とし、複雑な経路を通るために負担はさらに大きくなります。
エネルギーを作り出すために、不必要に疲れてしまうのですね。


内臓系に疾患のある方や、40代以上の方は控えたほうが良いと言われるのも当然でしょう。
もちろん自律神経が乱れて症状の出ている方などにもお勧めできません。

すでにエネルギーが不足して自律神経の乱れた症状が出ているのに、糖質制限をしてさらに疲弊させては、良くなるものも良くなりません。
するとしても、自律神経がしっかり働ける元気な自分になってからにしましょう。
まずは、自律神経を整えながらダイエットできるウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか。

そして最後に注意して欲しいのは、空腹時に糖質を摂ることもエネルギーの消耗につながってしまうということです。
急激な血糖値の上昇と下降は、体にストレスを与えてしまいます。

自律神経の不調がある方は、無理に糖質制限をする必要はありません。
血糖値の急激な変動によるストレスを避けるために、食事の際は、低GI(血糖値の上昇が緩やか)な汁物、野菜や豆などから摂取するようにしてみましょう。


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