更新日:2020.09.25
執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人
今回のテーマは、「子供のあつかい方がうまくなると幸せになる」です。
子供といっても、「自分の中の子供」のことです。
私たちの心の中には、大人の自分と子供の自分がいます。
子供の自分を大切にしていますか?
大人の自分は社会性があり、常識的でルールを守り、社会秩序を乱すことなく生きています。
一方、子供の自分は個性的で、本能的で、エネルギッシュです。
大人の自分は、自分がどんな役割を果たさなければならないかを感じて、「やらなければならないこと」をやります。
お母さんならお母さんらしく、上司なら上司らしく、社会の一員としての役割をきちんとこなします。
一方、子供の自分は、置かれた立場など関係なく、「やりたいこと」をやります。
お母さんであっても、上司であっても、社会の一員であっても、自分のやりたいことをやるのです。
人は年齢を重ねていくうちに、段々と大人の自分が大きくなり、子供の自分が小さくなってしまいがちです。
ちなみに、うつは、子供の自分を無視し続けてしまい、いじけている状態と言ってもいいでしょう。
子供の自分は本能的でエネルギッシュですから、いじけてしまうと、本能(睡眠・食欲・やる気など)は衰え、エネルギーがなくなっていくのですね。
大人の自分に従って生きていると、周りの期待に応えるための行動をします。
これはこれで、社会で認められるのでうれしくもあります。
自分の中の大人と子供、どちらも大切
しかし、自分のやりたいことをやっていないので、子供の自分の欲求を無視している状態となっています。
多くの方は、40代後半から50代後半で、子供の自分が小さくなっていくことに気付き始めます。
そして、「なんか違うなぁ...」と、これからの人生が今までの延長であることに疑問を感じてくるのです。
この時に、子供の自分をどのようにあつかうかで、人生の後半の幸福感が決まってきます。
社会の期待に応えることは大切なことだけれども、自分自身の期待に応えることも、それと同じぐらい大切なことです。
人生の後半で「やりたいことがない」という方は多いですが、このような方は、大人の自分ばかりが成長して、子供の自分があまり成長していないようです。
たまには、お母さんや上司などとしての社会的役割から離れて、自分自身の子供の部分を感じてみてください。
「疲れたから寝たい」でも良いし、「おいしいものを食べたい」でも良いし、自分が「したい」と思えることをある時間だけでも良いので、徹底的に行ってみてください。
この時、自律神経の働きはとても整います。
この時間が長ければ長いほど、元気になります。
このような時間を積極的に作り、子供の自分を大切にあつかってみてください。
もちろん、自分の中の子供ばかりでなく、大切な人の子供の部分も大切にしてあげてください。
往々にして子供は我がままで身勝手で気分屋です。
「そんな我がままいわないで...」
「自分勝手でしょ」
「前に言ってたことと違うよ」
などと指摘せずに、だまって相手を受入れてあげるのもたまには良いでしょう。
お互いの子供のために...